動物の膀胱や腸からはじまったコンドームの歴史

ペニスの文化史」の中に「コンドームの歴史」の章がありましたので紹介させていただきます。

コンドームのような働きをする避妊具は紀元前14世紀からある。

エジプトでは動物の膀胱で作られていた。

古代ローマ人は山羊の膀胱、羊や豚の腸から工夫して作っていた。

中世の中国では油引きの薄紙で作られていた。

中国の場合、避妊というより精液を失うことで「陽の氣」が減少するのを防ぐために使われたと書かれていましたが、射精したなら同じじゃね?

封建時代の日本では、魚の浮き袋や薄いべっ甲で作られていた。
農民たちは若い竹の繊維の膜を使っていた。

中世より前のフランスにおいて、避妊具は自由に売買されていた。しかし中世になるとそれは「放蕩のための品物」で「悪魔の袋」と呼ばれ、法によって売買が禁じられた。

性病予防から使われるようになったのは16世紀になってから。

梅毒は15世紀にコロンブスの船の乗組員がアメリカ大陸から持ち帰ったものと言われているが、イタリアでは「フランス病」といい、フランスでは「ナポリ病」と呼ばれた。

お互い押し付けあっていて面白いですね。

1712年、オランダで講和会議がもたれた際、各国外交官が町の娼婦から性病を感染されまくった。
そんな中、ある羊皮紙職人が羊や牛の腸から透明の皮膜を作り出した。
職人は当初それを包帯として使うことを想定したが、性病でペニスにできた腫瘍を保護し治療するのに役に立つのではないかと思いついた。

それからそのアイデアはブラッシュアップされ、ロンドンの工場主たちが「コンドーム」という名で売り始めた。

コンドームという名称は宮廷医師の名からつけられた、という俗説が流布したが、それは架空の人物であった。

コンドームの語源は、ラテン語で「隠す、保護する」という意味のcondereであるという説、ペルシア語で農作物保護で使用していた容れ物cenduから来ている説がある。

18世紀に博物学者のシャルル・ド・ラ・コンダミーヌがゴムノキの樹液が伸縮性に富むことを発見し、19世紀にアメリカ人チャールズ・グッドイヤーが生ゴムに硫黄分を加えて弾力性を高める方法を発見し、第二次世界大戦の前には、現在私達が認識しているようなラテックス製のコンドームが販売されるに至った。

ちなみに「マッキントッシュ」という会社が販売していた。

参考図書;ペニスの文化史  Marc Bonnard (原名), Michel Schouman (原名), 藤田 真利子 (翻訳)

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