前回書いた、メキシコに行っちゃう彼は、かつて北海道で季節労働をした時の仲間ともお別れをするため北海道に渡りました。
親御さんが住んでいる函館から札幌を経て旭川までレンタカーで移動し、海外で知り合った北海道在住者のところを泊まり歩くという、さすがな旅。
俺にはできん。
「国立科学博物館で会わせたトランペッターとまわるから絶対おもろい旅になる。だから一緒に行こう」と誘ってもらっていたのですが、先月3週間無収入だったので流石に今月は働かねばなりません。
どうしたものかと思っていたら、彼から「札幌についたら、チェンマイで知り合った共通の友人である女性セラピストに会うから、3人で会おうよ」と再提案されました。
暑いチェンマイで出会った3人が8年後に雪の札幌で集うのっては興がある、と感じました。
幸い溜まったマイレージと、過去の手違いで浮いていた片道チケット(3月末失効)があったので、1泊2日という強行軍で行くことにしました。
新千歳空港に着くと、彼らがレンタカーで迎えにきてくれました。カナダに帰る予定だった女性もなぜか一緒にいます。「おもしろそうと思ったからこっちに乗った」とのこと。世界各国を旅行しその土地で暮らしたりもするような人たちは、道が分岐した場合「おもしろそうな方」を選択する人が多い気がしていましたが、まさに彼女もそのタイプでした。
札幌のセラピストさんは夕方まで仕事なので、それまでどうやって過ごす?温泉いこうよ、どこいく?支笏湖の温泉に行こう、ということになりました。向かう道中、車の中でトランペッターが即興でなんでも思いついたものを吹きまくり、ときにはそれに合わせてみんなで歌っちゃう、という移動歌声喫茶状態でかなり愉快なことになっており、なかでも「クラシック全く知らない」と自称するカナダさんが、海外プロオケ首席トランペット奏者だった彼に後部座席から「つぎ広瀬香美〜」と雑にリクエストしていて、また彼は彼でなんなくそれをこなしていたのが最高でした。私も大好きなシャトレーゼ新宿御苑店の歌をつくってもらって才能のムダ遣いを楽しみました。
途中、鹿に「よくきたね」と歓迎されましたよ。嘘。すぐ逃げた。
支笏湖の温泉には一度行ってみたいと思っていたものの、車じゃないと行けないところで、今まで諦めていたので、嬉しくてニコニコしながら到着したのが16:00。
そしてこの仕打ち。
私は普段おもいつきで行動するので、「わー美味しそうなパフェ」と食べに行ったり、山奥の温泉に3時間バスに揺られていくと定休日だった、ということが1度や2度ではありません。私のいつものやらかし体質が発動されたようです。みんなを巻き込んですまなく思いました。
結局一旦札幌方面に戻り、セラピストさんと合流してから、改めて札幌から車で約1時間ほどのところにある豊平峡温泉へ向かいました。
すばらしい温泉なのですが撮影禁止なので豊平峡温泉の公式ページですばらしさをご覧ください。北海道の山の中にある温泉なのに、なぜかインド人によるカレーが名物でそれもクソうまいので、札幌に行かれた際はどうにかして行ってみて頂きたいです。