ジャージー牛に会いに行く

SNSで、農場で膝を抱えて泣いている男性のところに犬とネコがやってきて慰めるんだけど俺たちでは力不足と感じたのか一旦引っ込んで今度はロバと牛を連れてきて総掛かりで慰める、という動画をみかけました。

そこに登場していた牛が、我々が牛といわれてイメージする白黒のホルスタインではなくて、ジャージー牛という茶色のすごく愛らしい牛でした。

かわいいなあ、どこに行けば会えるんだろうか、なんて漠然とおもいながらググってみると、避暑地である清里にある「清泉寮」というところにジャージー牛の牧場があることがわかりました。

こんな感じでジャージー牛ちゃんが放牧されているようです。

そのあともジャージー牛の画像や動画をあさっているうちに居ても立ってもいられなくなって、清泉寮に行くことにしました。

昼すぎに新宿駅から特急あずさに飛び乗り、小淵沢駅から小海線に乗り換え、夕方に清里駅に着き、送迎バスで清泉寮に到着し、部屋に荷物を置くやいなや牧場へ。

さあ、ジャージー牛ちゃん!俺様がわざわざ東京から会いに来ましたよ!

どいひー。

なにも見えねえし。

いや、まあ、小海線に乗った時点でこの一帯が霧模様なのはわかっていたけどさ、それでもね、鳴き声ぐらいはね、聞きたかったよね。

清泉寮にもどり、フロントの方に「ジャージー牛にはどうやったら会えますか」と聞いたところ、「午前中に放牧していますが、草を食べさせるエリアは事前に私達にはわからないので見えるところにいるかどうかは運次第」とのことだったので、運にかけることにして、その夜は清泉寮内を探訪しました。

公式HPによると、清泉寮は、1938(昭和13)年、キリスト教の一派聖公会の青年運動団体である聖徒アンデレ同胞会により指導者訓練キャンプ場として奉献され、大自然の中での青年指導者の養成のための修養会、自然学級の使命を果たしてきたけど戦後火災で焼失し、それが再建されて、学校や企業また個人が利用する施設となって今に至っているそうです。

斜めになった十字架には神聖な意味があるですが、ネットフリックスのサスペンスにかぶれているせいか、なんか三角の頭巾を被った人たちが怪しげな儀式をしている妄想を禁じえませんでした。

夜にはクロス光ってたし。

実際は三角頭巾どころか、滞在中に宗教的な気配を感じることは全くありませんでした。

私が滞在した本館は天井の高さや廊下の幅などのサイズ感など全体的に昭和の雰囲気が漂っており、くつろぎスペースの書架にはこんな懐かしい感じの本が並んでいました。

部屋もこんな感じで昭和感があります。

清掃はいきとどいているので快適に過ごせました。

翌日は運がいいことに晴れました。

チェックアウトを済ませ駅に向かうと、途中に小さな牧柵があり、そこにジャージー牛ちゃんたちが草を食んでいました。

ジャージー牛は人懐っこいとは聞いていましたが「わー」と駆け寄ると群れの中から一頭がこっちにきてくれました。

かわいいッ!たまらんッ!耳触りたいッ!

「かわええのぉ。かわええのぉ」と気がついたら30分ぐらいずっと眺めていましたが、避暑地で涼しいとはいえ、さすがに「体の芯熱くなってきてね?」と熱中症リスクを感じはじめたので、なごりはつきませんが撤収し、そのまま帰京しました。

ジャージー牛に会うためだけの弾丸旅行でしたが、いい思い出になりました。

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