「リンガムマッサージ」では、オーガズムは快感という実利だけでなく、芸術やライフスタイルに関わる創造性や健康、さらに若返りにも貢献するとしています。
では紹介させていただきます。
多くの人がオーガズムの中で新たな創造性を発見し、それは芸術やライフスタイルに反映されています。
しかし、何よりも、オーガズムは信じられないほど、健康であることのすべての領域に存在します。
身体的な健康、精神、人生に直面して勇気と人生に参加したいという願望といったものに。
イギリスのブリストルで行われた最近の研究では、性的な活動を定期的に実践することで脳卒中のリスクが最大50%減少すると結論づけられています。
さらに、45歳から60歳までの間に定期的に性行為を楽しんでいる男性は、平均寿命がかなり長くなるといわれています。
睡眠や、抗うつや、アンチエイジングにも効果があり、放出されたドーパミンのおかげでストレスを軽減することもできます。
脳内の「側坐核( 報酬、快感、嗜癖、恐怖などに重要な役割を果たす)」が活性化されることで、幸福感が高まります。
痛みでさえも、オーガズム時にエンドルフィンが放出されることで緩和されることがあり、特に片頭痛や頭痛の場合はそうです。
血液中の酸素を増加させることにより、体細胞や臓器が活性化され、DHEA(男性ホルモンや女性ホルモンの源になるホルモン。20代でピークを迎え40代では半減)は肉体的だけでなく精神的にも若返らせます。
研究によると、性的抑圧は男性を攻撃的、破壊的、暴力的にしますが、オーガズムを満たした男性は何かを構築して世界の美しさに加えたいと思う可能性が高くなります。
ベルリンのハーネマン学校(自然療法トレーニング学校)のディレクター、アンドレアス・クリュガーが何度も強調しているように「オーガズム的な性的活動はあなたを穏やかにします。」と。
したがって、健康を害するのはセックスそのものではなく、むしろセックスを禁止するという考え、道徳的にセックスを切り捨てるやり方であることが多いのです。
筆者注:健康上の問題でお悩みの方は、医師に相談してください。
とまあ、女性誌の「セックスで美しくなる」特集みたいですね。
痛みすらも癒やすとはすごいです。
とはいえ、私は小指の先を怪我した状態でオナニーしたことがありますが、オーガズムで痛みを感じなかったというよりは、エロいことに夢中になって痛みへの関心が薄まっていた、とかなりドライに振り返っています。
というより小指の先は始終ジンジンしていた気もします。
筆者にそんな私の小さな経験を伝えたら「んなミクロなこと言ってんじゃねえよ」と一喝されそうです。
それは冗談として、「性的抑圧は男性を攻撃的、破壊的、暴力的にしますが、オーガズムを満たした男性は何かを構築して世界の美しさに加えたいと思う可能性が高くなります。」というのは気になりますし、経験則上言い得る気がします。
といっても、ただ射精またはセックスをすればいいのか、というとそうでもない気もします。
話は飛ぶようですが、「Shame」という映画があります。
セックス依存症の男性の苦悩を描いた映画で、主人公はセックスしまくるだけでなく、部屋ではもちろん、職場のトイレでも自慰行為に耽りまくりますが、それでも満たされず、挙句の果ては、彼自身はストレートであるにも関わらず、ゲイの発展場に出向いてました。
気の済むまで射精またはセックスを重ねれば、自分の中に存在しているなにかが満たされるかといえはそういう簡単なものでもない、ということはこの映画からも、個人的な経験からもわかります。
「リンガムマッサージ」の筆者が、オーガズム=射精と簡単に結び付けず、オーガズム体験を自己肯定につなげるように強調しているのは、そういうことなんだろうな、と思ったりしています。
当店ではお客様に全裸で施術を受けていただいております。 私にはお客様が抱えていらっしゃる問題そのものを解決する力はありませんが、すっぱだかになって横たわることで、父、夫、部下、上司などといった社会的な立場とか責務や、他人に対する警戒心などの鎧をも脱いでいただけるような、自己肯定と開放の場を提供できればと思っています。
次回は「男性の更年期障害」について紹介させていただこうと思います。
参考図書:Lingam-Massage (著) Jürgen Becker, Michaela Riedl