
男性更年期の鍵となるホルモン、「テストステロン」。
テストステロンと聞いて私が真っ先に頭に浮かぶのは「精力」「筋肉」「男らしさ」というイメージです。みなさんはどうですか?
実はテストステロンって「マッチョでパワフル」な部分だけでなく、意外なところで人生や社会を変える力を秘めているんです。
最近男性更年期についての動画を見たのですが、テストステロンは“公正”とか“社会性”なんて、いかにも人間らしい大切なテーマとも深く関わっていることがわかりました。
例えば、「嘘をつきたくない」って思う気持ち。これはテストステロンが関係しているかもしれないそうです。また、狩猟時代に獲物を分け合う文化を作った影の立役者も、テストステロンだったようで、なんかテストステロンから連想する「マッチョでパワフル」との乖離というか意外性に驚きました。
今後数回にわたって、私が意外だと感じた、「テストステロン=男らしさ」を超えた、新しいホルモン像をご紹介します。
人間の進化から現代社会、そしてあなたの生活まで、この小さな化学物質がどれだけ面白い働きをしているのか、一緒にみていきましょう。
最新の研究によると、テストステロンは進化の中で単なる“男らしさ”を超えた重要な役割を担い、現代社会に生きる私たちの行動にも影響を与えています。テストステロンが社会性や人間らしさをどのように形作ってきたのでしょうか。
1. 公正さを促すホルモン
テストステロンが高いと、「嘘をつきたくない」「公平でいたい」という気持ちが強くなると言われています。
ある研究では、参加者を2つのグループに分け、一方にテストステロンを投与したところ、サイコロを振る実験で正直な申告が増えたという結果が出ました。テストステロンが、人間の倫理観や行動にまで影響を与えるというのは興味深いですよね。
2. 狩猟採集時代におけるテストステロンの役割
遡ること何万年も前、狩猟採集時代の男性たちは、テストステロンの恩恵を大いに受けていました。
このホルモンが促す「冒険心」や「仲間を大切にする気持ち」は、獲物を分け合い、集団で協力して生き延びるために重要だったのです。現代に残る「チームワーク」や「リーダーシップ」の源泉も、実はここにあるのかもしれません。

3. 現代社会におけるテストステロン
現代に生きる私たちも、テストステロンの影響を受けています。ただし、狩猟採集時代とは違い、仕事や人間関係、社会的な活動が主な舞台となっています。
たとえば、チームでの成功やリーダーとしての活躍は、テストステロンを活性化します。このホルモンは、単なる個人のパフォーマンスだけでなく、周囲との調和や協力をも促進する力があるのです。
4. 分け与える力:テストステロンと利他性
進化の過程で、テストステロンは「自分だけが得をする」よりも「仲間に分け与える」行動を促進する方向にシフトしてきたと考えられています。
ボランティア活動や寄付に積極的な人々の中には、実際にテストステロン値が高いケースも報告されています。このホルモンは、単なる「個人の強さ」ではなく、「社会的な絆」を育む鍵となるのです。
まとめ
テストステロンは、単なる筋肉や精力のホルモンではありません。それは、公正で社会的な行動を支え、仲間とのつながりを深める力を持つ、進化の中で重要な役割を担ってきたホルモンです。
現代社会においても、その影響力は衰えることなく、私たちの行動や価値観に影響を与えています。
次回は、テストステロンが私たちの感情や記憶にどのような影響を与えるのか、さらに深掘りしていきます。